旬の食材を活かした丁寧な料理をいただける浪速割烹「京町堀 莉玖」
先月になりますが、とある記念日の食事としてミシュラン1つ星を獲得している浪速割烹のお店を訪れました。
夜のコース料理は5,000円~10,000円と比較的利用しやすい価格設定で、アラカルトの種類も豊富なお店です。
浪速割烹「京町堀 莉玖」
大阪出身の若き店主は心斎橋の名店にて10年修行をされ、2014年に独立し「京町堀 莉玖」をオープン。
オープンから3年目にはミシュラン1つ星を獲得されているお店ですが、 「浪速料理を気軽に楽しんでいただきたい」をコンセプトに、夜のコースも5,000円~とあまり身構えることなく利用できる価格設定となっています。
カウンター席が10席、2人用と4人用の個室の全16席。
料理が作られる過程を見られるのも楽しみの一つなので、カウンター席をお願いしました。
明るく清潔感のある店内は白木のカウンターテーブルにゆったりとした弧を描く椅子が並び、想像していた割烹よりカジュアルで肩肘張らずに利用できる雰囲気です。
メニュー
夜のおまかせコースは、9品程で5,000円の「朱」、7,500円の「緑」、9~11品で10,000円の「藍」の3つになります。
コース料理だけでなく、アラカルトの注文もできます。
アラカルトメニューにはお魚やお野菜、揚げ物や焼き物などさまざまなお料理がびっしりと書かれています。メニューの多さに驚きました。
日本各地の地酒のほか、シャンパンやワインなどもいただけます。
いただいた食事
おまかせコースの真ん中の「緑」をお願いしました。
ししゃも、とんぶり、みつばなどが入った先付。
骨まで柔らかいししゃもと、プチプチした食感のとんぶり。
さっぱりといただけました。
向付は、間に芽葱を挟んだ肉厚な能登あら昆布〆、程よい歯ごたえと柔らかさのある鯛。
そしてスダチと塩でいただいたサワラの焼霜造りの身はとろけるような食感。
まるで大トロのようで驚きました。
萩真丈ときのこの椀。
蓋を開けると柚子とお出汁の良い香りがふわっと広がります。
薄口でもしっかりダシのうま味を感じる汁です。
真丈のなかにはエビと銀杏、そして小豆が入っていました。
意外な組み合わせですが、小豆の素朴で自然な甘さがとても美味しかったです。
目鯛の香梅焼き。
パリッとした皮に、身は締まっていてさっぱりとした部分と脂がのっていてとろりとした部分もあり、ひとつの切り身でもさまざまな食感を楽しめます。
鮭に海老芋の衣かつぎ、ぬた和え、ルッコラとレンズ豆の胡麻和え、アボカドとホタテの白和えなどさまざまな食材の組み合わせが楽しめる八寸。
ルッコラを和食として初めていただきましたが、胡麻和えに合うのですね。これは家でも試してみたいと思いました。
下仁田ねぎのすり流しに鹿児島産の黒豚、舞茸に椎茸、青菜が入った一品。
青菜は大阪や奈良で栽培されている菜種菜の一種「まな」です。初めていただきました。
お肉は柔らかく、まろやかなすり流しはコクがあります。
揚げものは、まながつおのあられ揚、新蓮根と安納芋の天ぷら。
まながつおは驚くほど身がふわふわ。
蓮根とお芋は甘くてシャキシャキ、ホクホクのとても良い食感です。
ヒシのお粥。梅肉とあえていただきます。
菱(ヒシ)は沼地に自生する水草で、実は秋の味覚としていただけます。
ヒシの実の皮は硬く、水に浸したてから剥くなど手間がかかる食材なんだそうです。
木の実に似た味と、ニンニクを丸焼きにしたときのようなホクホクした食感でした。
柿のムースと干し柿ときなこのクリーム。
干し柿ときなこがこんなに良く合うなんて、初めて知りました。
和の食材とクリームで、エスプレッソにも合いそうな濃厚なデザートでした。
最後に緑茶とそば粉のちんすこう。
蕎麦の風味がふわっとするやさしい味でした。
全9品のおまかせコースはどれも美味しく、大満足の食事になりました。
お店情報
営業時間:昼(水~日曜日、要予約)12:00~15:00(ラストオーダー13:30)、夜(火~日曜日) 17:00~23:30(ラストオーダー22:30)
定休日:月曜日、年末年始
座席:16席
その他:完全禁煙
さいごに
浪速割烹の「京町堀 莉玖」
温かみのあるお店では、旬の食材を丁寧に料理された美味しい食事がいただけました。
店主をはじめ若い方が活躍されているお店です。
比較的カジュアルな雰囲気なので、20代や30代の方にもぜひおすすめしたい素敵な割烹です。